今月のブログ連載は「本の中の図書館特集」ということで、図書館が登場する本を紹介しています。
最後である5回目は図書館バスからお送りします。
図書館バスが題材の絵本が二冊ありました!
「みさきめぐりのとしょかんバス」〈としょかんバスシリーズ1〉
松永 伊知子/作 梅田 俊作/絵 岩崎書店 1996.6
ここは北海道の根室半島。ノサップみさきをめざして、としょかんバスがはしります。小さな小学校の子どもたちやいつものおばあさんがまっていてくれます。クマおじさんと、新米司書みっちゃんの、あつい一日のおはなし。
「大草原のとしょかんバス」〈としょかんバスシリーズ2〉
岸田 純一/作 梅田 俊作/絵 岩崎書店 1996.9
今日はポカポカいい天気。草原を歩いていたぼくはおっちゃんに声をかけられて、本を山ほど積んだバスに乗るはめになった。広い牧場の真中で牛に絵本を読んだり、収穫祭でベコ踊りの仲間入りしたり、おかしな一日だった。(標茶町が舞台です)
どちらの作品も、それぞれ根室市図書館・標茶町図書館で当時図書館司書の両氏がおはなしの作者です。
読んでいると、としょかんバスで本を運ぶ身として「わかるわかる!」と共感するところが多々あります。
例えば「みさきめぐりのとしょかんバス」では、としょかんバスが小学校の前でとまると、子どもたちがワーッと走ってきて手を振ってくれ、新米司書のみっちゃんが「わたし、まるで司書じゃなくてスターになったみたいな気がするわ」と言います。
スターとまではいきませんが、としょかんバスで本を届けていると、子どもたちがワーッと手を振って喜んでくれる姿をよく見ます。とてもうれしくなります。
また、うれしそうに目をキラキラさせて本を選ぶ様子を見ていると、本の魅力ってすごいなと思います。
釧路のとしょかんバスは市内18箇所の貸出ステーションを回っています。それぞれの地域の皆様と楽しくお話したりふれあいながら、本のご要望を伺って、本をお届けしています。
この絵本を読んでいると、としょかんバスに乗る人の想いは一緒なんだと、改めて感じました。