第1回目に引き続き、一般閲覧室より北海道が舞台となっている小説をご紹介します。
『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』1~10巻(続刊中)
太田 紫織/著 KADOKAWA 請求記号:MF/オ
平凡な高校生の僕と、レトロなお屋敷に住むお嬢様、櫻子さんの物語。けれど彼女には、理解出来ない嗜好がある。なんと彼女は「三度の飯より骨が好き」。骨を組み立てる標本士である一方、彼女は殺人事件の謎を解く、検死官の役をもこなす。そこに「死」がある限り、謎を解かずにいられない。そんな彼女に振り回され事件に巻き込まれていく…。
ミステリ要素の強い作品ですが、ところどころに見られる、「セイコマ」「カツゲン」など北海道らしい描写も見どころです。
『颶風の王』
河崎 秋子/著 KADOKAWA 請求記号:F/カ
2014年に三浦綾子文学賞を受賞し、2016年北海道青少年のための200冊に選出された作品です。
東北と北海道を舞台に、馬とかかわる数奇な運命を持つ家族の、明治から平成まで6世代の歩みを描いた感動巨編。酪農家であり羊飼いでもある新人がおくる北の大地の物語。北海道の道東が舞台となったこの作品は、文章がずっしりと重みがあり、とても読み応えのある作品です。
「海炭市叙景」
佐藤 泰志/著 集英社 請求記号:F/サ
海に囲まれた地方都市「海炭市」に生きる「普通のひとびと」たちが織りなす十八の人生。炭鉱を解雇された青年とその妹、首都から故郷に戻った若夫婦、家庭に問題を抱えるガス店の若社長、あと二年で停年を迎える路面電車運転手、妻との不和に悩むプラネタリウム職員、海炭市の別荘に滞在する青年…。季節は冬、春、夏。北国の雪、風、淡い光、海の匂いと共に淡々と綴られる、ひとびとの悩み、苦しみ、悲しみ、喜び、絶望そして希望。才能を高く評価されながら自死を遂げた作家の幻の遺作。
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