市立釧路図書館のブログ

北海道釧路市幣舞町4-6にある市立釧路図書館のブログです。ウェブサイトはhttps://lib.city.kushiro.hokkaido.jp/からご覧いただけます。

★芸術館・美術館コーナーを入替えました★






その昔―――――
 鎖国解除をきっかけにどんどん海を渡った日本の文化。
 遠い国からやって来たそれらは、日用雑貨や着物、デザインそのものに至るまで、当時のヨーロッパの人々を魅了し、社会全体を巻き込んだ日本美術ブームは「ジャポニスム」として、マネ、モネ、ゴッホなど印象派をはじめとする芸術家たちにも大きな影響を与えました。


ジャポニスムの種火の一つとなった浮世絵。
 日本から陶器を輸出する際に包み紙として使われていたのが、そもそもの始まりというエピソードはよく知られています。 そのくしゃくしゃになった紙に広がる浮世絵の世界で、当時の画家が最も大きな影響を受けたのは、描かれた品々その物ではなく、鮮やかな色彩、優雅な曲線、そして大胆な構図でした。
 これまでの西洋にはないJapan独自の芸術的感性は、新しいものを発見しようと大志を持って絵筆を握っていた画家たちの眼には、まさに「新しい芸術」として映ったのです。


実際に浮世絵を鑑賞すると、一つ一つが本当に細かいことがよくわかります。特に着物の柄や髪の毛などの描写は、それが「彫る」ことで生まれた線であることに驚かされます。
 色ごとに何枚も別々に用意された版木を重ねて生まれる浮世絵は、複製芸術という特性を活かし、世界に広くJapanの名を轟かす立役者となりました。


 単調な中に湧き上がる活気。
 堂々とした画面に潜む繊細な空気感。
 指先まで行き届いた女性の雅。
 ぜひぜひ、この日本の美術をご堪能下さい。


釧路市立美術館】
 歌麿とその時代展
 2013年6月1日(土)~2013年7月28日(日)





「他にどんな浮世絵があるのかなぁ」なんて思ったら、図書館2階の美術館コーナーまで足を伸ばして見て下さい。隣なので、近いですし。


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                                   私はです